生命農学特任助教の砂野先生が、食の起源第4集「酒:“飲みたくなるのは“進化の宿命”」NHK総合2月2日9:00に出演されました。
アフリカ・エチオピア南部の山岳地帯の民族が発酵酒を主食とする謎について、解説されました。
“読むNスペ”にその内容が掲載されています。
https://www.nhk.or.jp/special/plus/articles/20200127/index.html
以下、一部 “読むNスペ”からの抜粋:
アフリカ・エチオピア南部、標高約2000メートルの山岳地帯。ここに、人類と酒の「究極の起源」を物語る人たちがいる。この地域に住む民族「デラシャ」だ。
彼らが飲んでいるのは「パルショータ」というドロドロの液体。デラシャ伝統の「酒」だ。
パルショータは、モロコシという穀物をすりつぶして壺の中で発酵させて造られる。アルコールの度数はビール程度だ。
デラシャの人たちはこのパルショータを非常に好み、1日に5リットルも飲む。しかも、その他に食事はほとんどとっていない。じつはこの酒こそがデラシャの人たちの「主食」なのだ。驚くことに、子どもまでアルコール度数を抑えたものを食事として飲んでいる。
不思議なことに、ほとんど酒しか口にしないのに、みんなたくましい体つきの健康体。その秘密を探って、生態人類学者の砂野唯さんが初めて本格的な調査を行った。
パルショータの成分を詳しく分析したところ、驚きの事実が判明する。生きるために欠かせない必須アミノ酸や、ビタミンなどが多く含まれていることが分かったのだ。
「私たちと違って、肉や野菜といったものを全く食べておらず、穀物(モロコシ)から造ったお酒だけをひたすら飲んでこれだけの栄養価をとっているというのは、とても驚くべきことだと思います。」(砂野さん)